
低緊張って、聞いたことありますか?
「低緊張」という言葉を、聞いたことありますか?私は、療育センターで働いて、初めて知りました。
低緊張とは、筋肉の張りが弱く、姿勢を保ったり、体を動かしたりするときに、体を支えることが難しくなる状態のことです。
低緊張にはさまざまな程度があり、病気や発達上の特性などに伴って見られることもあります。
一方で、日常の中では、もっと身近な「体の使いにくさ」として、その姿が見えていることもあります。
例えば、
「すぐに疲れたと言う」
「椅子に座っていると、だんだん姿勢が崩れていく」
「床に寝転がることが多い」
「立っていることがつらそう」
「運動や外遊びを嫌がる」
「手先の細かいことが苦手」など。
こうした姿を見たとき、大人はつい、
「姿勢が悪いよ」
「ちゃんと座ろう」
「もう少し頑張って」と声をかけてしまうことがあります。でも、その子にとっては、「ちゃんと座ること」そのものに、とても大きな力を使っているのかもしれません。
椅子に座っているだけでも、体を支えるためにたくさんの筋肉を使います。
体を支えることが苦手な子にとっては、長く座っていることは、大人が思っている以上に疲れることがあります。
だから、机に伏せたり、椅子からずり落ちたり、床に寝転がったりする。
それは「ふざけている」のではなく、体を休ませるための行動なのかもしれません。
そう考えると、私たち大人にできることも少し変わってきます。
「もっと姿勢を正して」と言うのではなく、足が床につく椅子や足台を使う、机や椅子の高さを見直す、長時間同じ姿勢を求めない、途中で体を動かす時間をつくる。
頑張って姿勢を保たせるだけではなく、姿勢を保ちやすい環境をつくることもできます。
もちろん、すべての子にこうした工夫が必要というわけではありません。
大切なのは、「この子は、なぜこうしているんだろう?」と考えてみることだと思います。
「座っていられない」のではなく、
「座っていることがしんどい」のかもしれない。
「運動が嫌い」なのではなく、
「体を動かすことに人より力が必要」なのかもしれない。
子どもの行動には、私たちからは見えにくい理由が隠れていることがあります。
低緊張という言葉を知らなければ、気づけないこともあります。
でも、知っていれば、「もしかしたら?」と、その子の姿を違った角度から見ることができます。
私自身も、昔から人の話を聞くときに、「テーブルに肘をついて上半身を支えているなぁ」と感じることがあります。
もしかしたら、体の使い方には、人それぞれ違いがあるのかもしれません。
だからこそ子どもたちにも、「みんなと同じようにできるように頑張ろう」だけではなく、
「どうしたら、この子が少し楽に過ごせるだろう?」という視点を持っていたいと思っています。
子どもが頑張ることも大切ですが、頑張らなくても心地よく過ごせる環境を、大人がつくっていくことも同じくらい大切だと感じています。
Coconaでは、その子がどんなふうに体を使い、どこで困っているのかを一緒に考えていきたいと思っています。

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